10 アマダの提案

帝国軍は20時間以内にクロノス星系に到達する予定である。連合軍の艦隊の一部はすでに到着していた。惑星ヘラにいる民間人と軍事基地にいる軍人を連れて惑星から脱出していた。アマダのいる第三艦隊がクロノス星系に到着するのは25時間後であった。アマダは再度リード艦隊司令に意見具申を行うために艦橋に行った。

 

アマダ「艦隊司令、私の意見を述べさせていただきます。」

 

リード「またか?この前の件なのか?」

 

アマダ「違います。」

 

リード「一体なんだ?」

 

アマダ「我々は敵の状況を詳しく把握していません。敵の動きはわからない状況です。超光速強行偵察艦を数隻、クロノス星系に送り状況を調べさせて今後のわれわれの状況判断の材料に使うべきかと思います。」

 

リード「すでに見方がクロノス星系に入っている。彼らからの連絡を待てばいい。余計なことをして敵に動きを察知させるようなことはするべきではないだろう。」

 

アマダ「彼らはすぐクロノス星系を離れます。期待はできないでしょう。」

リードは考えていた。もし敵とクロノス星系についた時点で戦闘が始まれば不利かもしれないことをである。

リード「2隻の強行偵察艦を送る事を許可する。」

 

アマダ「全強行偵察艦を送るべきでしょう。そうすれば敵の動きを読み取れます」

 

リード「その必要は無い下がれ」

 

アマダはやもうえないえないと思いその場は下がった。