9 グラナドス少佐

 

グラナドスは戦艦オリエンテにもどった信用できる部下と今回のことを食堂の一角で話していた。アントニオ・デ・イグラシアス少尉である。保安主任であるがグラナドス家に長く使えていた一族の一人である。グラナドス少佐とは幼馴染でありイグラシアス少尉の父親がグラナドス家に使えていた。貴族間の闘争に巻き込まれて下級貴族に格下げされてしまった。その後、エステバン・デ・グラナドスの父親が娘を宮廷にと継がせてお家の再興を画策した。エステバンと父親の関係はかなり悪くなった。

 

グラナドス「アントニオ、おそらく今回は出世できるいい機会だ」

 

イグラシアス「本当ですか」

グラナドス「メレンデスの奴の作戦案であればおそらく何らかの成果を上げるだろう。気に入らないことがある。」

 

イグラシアス「それは何ですか?」

グラナドス「おれやお前の抱いている野心を奴は気づいている。口には出さなくてもそれがわかるし将来最大の敵になるかも?」

イグラシアス「考えすぎではないのでしょうか?」

グラナドス「アントニオお前の好意的解釈がまたでたな、奴は今回手柄を立てられれば2階級特進もある。俺たちも上がるであろうが奴は中将、俺は中佐だこの差を埋めるのもかなり大変だ。奴が帝国群の中で立場を強化で着てしまったあとで俺の出番も来ない可能性もある。」

グラナドスはクリスティアンの出世は門閥貴族の後押しと武勲が重なれば加速されることもあると思っていた。イグラシアスと約束した帝国の民を救うことなども果たせるか不安であった。